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特級ッ!難解電哲 【ラピードα】

FM006 始まり

 

放課後、俺は沙織ちゃんと一緒に下校した。

意外にも彼女の家は俺の家からそれほど遠くない事が分かり

お互い色々話をしながら帰る事が出来た。

初めの方は軽い世間話から始まり、今日の出来事にうつり、

次第に個人的な事にまで会話が及んだ。

 

「えっ!?じゃあ裕くんは学年トップだったの!?」

 

「う・・・うん。まぁ、ここだけの話だけど・・・。」

 

「すごいすごい!戸塚のトップっていったら日本一って事でしょう!?」

 

「一概にはそうともいえないよ。世の中にはもっと凄い人間もいるかも。」

 

「だけどぉ、やっぱ私なんか逆立ちしたって、勝てないよぉ〜。」

 

「はは、勝つとか負けるとかって考えない方がいいよ。その方が気楽だろ?

 それに、俺も勝とうと思ってやってる訳じゃないんだ。」

 

「う〜。なんか裕くんが言うと嫌味だよぉ〜。」

 

「ははは・・・でも、やけに戸塚の事聞いてくるね?」

 

「えっ?だ、だって・・・そりゃ朝の出来事が強烈だからぁ。」

 

「朝?それって、例の太田さんとのやりとりの事かな?」

 

「うん。太田さんを黙らせたのって裕くんくらいだよ。

 太田さんって・・・その・・・あれでしょ?

 しかも、あの人めちゃくちゃ頭がいいの!だからみんなに恐れられてるの。」

 

「ふ〜ん、そういやあの子って何で怪我してるの?」

 

「えっ?」

 

「いや、だって顔に包帯巻いてるよね?」

 

「あ・・・!あ、あれはね・・・彼女の、そのぉ〜、趣味っていうかぁ・・・

 

「は?趣味ぃ!?」

 

「う・・うん。詳しくは分かんないんだけど、彼女が自分の理論を確かめる為にやってるらしいの。」

 

「・・・・・あ、そう。」 (汗)

 

「あ、話を戻すけど、それでね、戸塚から来たって先生が言ったから

 『あぁ〜、やっぱりすっごく頭がいいんだぁ』って思ったから聞いたの♪」

 

「なるほどね。そっか、あの子って優秀なんだ・・・。」

 

「太田さんだけじゃないよ〜。となりにいた藍原さんもすっごく賢いんだよぉ!」

 

「へぇ!あの2人組が?ははは!藍原さんはともかく・・・太田さんは意・・・・ッ!?

 

「・・・?どうしたの?」

 

まてよ・・・・?

太田・・・オオタ・・・太田香奈子・・・・オオタカナコ・・・・。

 

『こいつ毎回毎回、変な高校名で載ってるんだよなぁ!』

 

『なんじゃこりゃ?ゼムリャ・フランツァ・ヨシャファ高校〜!?』

 

『世の中変なヤツもいるもんだなぁ〜・・・。』

 

・・・・・。

 

「・・・・思い出した・・・!」

 

「な、なにを?」

 

「太田さんだよ!あの子っていっつも全国模試の上位ランクにいた子だよ!」

 

「うん。そうだよ。彼女いっつも表彰されてるもん。」

 

「ハ、ハハハハハッ!!傑作だなこりゃ。ホントに変な人間だったよ!」

 

「ゆ、祐くん〜。声が大きいよぉ〜!」

 

「あ・・ああ、ごめん。今の今まで気付かなかったからなぁ。」

 

「・・・?あ、そうそう南海高校は気に入ったぁ?」

 

「うん。いいところだよ。ガーデンも良かったし、気に入ったよ。」

 

「そう!?やったね♪」

 

「それに、色々興味深い人も多いし。」

 

「ふ〜ん。」

 

帰宅の途中、沙織ちゃんは色々この町の案内をしてくれた。

ゲームセンター、お好み焼き屋、ショッピングセンター、映画館

月並みなものから穴場的なものまで丁寧に説明してくれた。

 

「で、ここの店のクッキーがおいしいのっ♪」

 

「へぇ〜、・・・あ、よかったら食べていかない?おごるよ。」

 

「えっ!い、いいよぉ、なんか悪いしぃ〜。」

 

「悪いのはこっちだよ。色々教えてくれたんだし、御礼させてよ。」

 

「じゃ、じゃあお言葉に甘えて・・・えへへ♪」

 

・・・・滑稽だな。

両親の夜逃げでこの町にやってきたのに

俺は女の子にクッキーをおごっているんだもんな。 (苦笑)

しばらくその店でクッキーと紅茶を飲んだ後、

俺は沙織ちゃんと別れた。

 

「じゃあ私ここから先の道だから。」

 

「あぁ、今日は色々案内してくれて有難う。」

 

「ううん。私も楽しかったしぃ。」

 

「じゃ、また学校で。」

 

「うん♪またね祐くん。」

 

・・・・・・。

 

さてと、帰るとするか。

曲がり角をまがって、ひっそりと佇む団地に向かい

ゆっくりと歩いていると・・・

 

「ッ!?」

 

目の前に月島さんが立っていた。

 

「・・・あ!?」

 

なんで・・・こんなとこにいるんだろう?

フッ

!?

一瞬の出来事・・・。

居たと思っていた月島さんの姿はなかった・・・。

 

「・・・・!?幻?・・・疲れてんのかな・・・俺。」

 

ここ数日のセクシィなイベントに心身ともに疲労しているのだろう。

自嘲気味に苦笑しながら、再び歩き始めた。

ちりちりちりちり・・・・

半分廃墟のような団地・・・・これからの新しい住まい。

 

『おぉ!?虎羅ッ!!出てこんかい!居留守か?オラ。』

 

『神様がぁ・・・・神様がぁ〜〜〜!!』

 

『ケケケケケケ〜〜!!ウヘッウヘッ・・・・ウゥッ!!

 

『ニイサン・・・・2万・・・2万デオケヨ?』

 

『し、しおりたん・・・・ハァハァ・・・・。』

 

 

・・・とてもじゃないけど

 

情けなくて沙織ちゃんには絶対見せられない。

 

See you on the other side