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特級ッ!難解電哲 【ラピードα】

FM014 幸せの定義

 

 

キーンコーンカーンコーンドークデンパハハ〜

1時限目終了のチャイムが校内に響き渡る。

授業をサボって屋上にいる俺達にとっては、

まるで自分たちと関係ない情景のように思えてしまう・・・・。

チャイムが鳴り終わるとともに休憩時間を満喫するかの如く

生徒達の喧騒が足元から響いてきた・・・。

 

「・・・・・。」

 

「・・・・・。」 にこにこ

 

午前中の心地よい風が頬を撫でる。

俺と月島さんは特に何か喋ることもなく、ただお互い無言でフェンスにもたれかかっていた。

 

「ねぇ、長瀬ちゃん。」

 

「な、何?」

 

「・・・・今、幸せ?」

 

「・・・?」

 

突然「幸せか?」と聞かれても返事に困ってしまう。

今の俺の境遇で考えると・・・不幸としか言えないし・・・。

 

「幸せ・・・じゃないかもな。」

 

「・・・そうなんだ・・・・。」

 

「そういう月島さんこそどうなの?」

 

「私?私は・・・幸せだよ。」

 

「ふーん・・・・。」

 

「・・・だって、長瀬ちゃんがいるんだもん♪」

 

「へっ!?」

 

そ・・・それって・・・・。

ま、まぁいいか・・・・多分電波がどうとかに違いない・・・。

ちりちり・・・

・・・・つッ!?

またこの間の・・・・!

 

「・・・・月島さんは・・・・本当に幸せなの?」

 

「・・・・え?」

 

・・・・・・・あれ!?思わず変な事聞いてしまった・・・・。

だけど・・・・さっきの頭痛の後、

無性に訊ねたくなったのだ。

 

「俺には月島さんが幸せそうには見えない。」

 

「・・・・・。」

 

・・・・そうだ・・・初めて月島さんと出会ってから、

俺には彼女に悲しみのイメージしか見出せていなかったからだ。

 

「・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・。」

 

少し間を置いてから月島さんが口を開いた。

 

「・・・・やっぱり長瀬ちゃんはスゴイね・・・・。」

 

「え?」

 

ポスン

・・・!

月島さんは俺の胸に頭をあずけると、俺から顔を伏せつつ話を続けた。

 

「うん・・・・幸せじゃないよ。」

 

「・・・・・・・。」

 

「全然・・・幸せじゃないよ・・・・。」

 

「・・・・そう・・・か・・・。」

 

「・・・だから・・・長瀬ちゃんと一緒にいる時だけ、幸せだと思い込むの。」

 

「ッ!?なんで!?」

 

「・・・・長瀬ちゃんが・・・・同じだから・・・・。」

 

「同じ?」

 

「うん・・・・・私・・・・

 

バンッ!

 

屋上の扉が勢いよく開かれ・・・

 

「部長ッ!いますかッ!?」

 

藍原さんが血相を変えて屋上に駆け込んできた。

 

「み、瑞穂ちゃん・・・!?」

 

パッ!

 

月島さんは急に俺から離れ、少し顔を赤らめていた。

・・・やっぱり恥ずかしかったのかな?

って・・・お、俺までなんか恥ずかしくなってきちゃったよ!

 

「部長〜!大変ですー!」

 

「どうしたの?瑞穂ちゃん・・・?」

 

「・・・ハァッ!・・・ハァッ!」

 

「・・・・・何かあったの?」

 

「・・・せ、生徒会が突然やって来たんです!!

 部室を明渡せってッ・・・!」

 

「・・・ッ!?まだ約束の期日まで2日あるけど・・・?」

 

「そ、それが・・・今日も明日も・・・結果は同じだって

 ・・・そう言って占拠しようとしてるんですッ!」

 

「香奈子ちゃんは・・・?」

 

「今・・・部室でもめてますぅ!」

 

ターンッ

 

重力に逆らうように月島さんが疾走する!

 

「つ、月島さんっ!」

 

「ッ!!ぶ、部長ッ!ま、待って下さい!まだ病み上がりなんだか・・・・

 

ちりちりちり

 

!?

 

グオンッ

 

!?

 

「なっ!?」

 

き・・・消えた!?

今・・・月島さんの姿が消えたような・・・・。

実際、月島さんが向かった扉の先では既に彼女の気配が消えていた。

ま、まさか・・・いくらなんでも・・・あんな華奢な子がそんなに早く動けるか!?

・・・・・????

 

「部長ッ!!」

 

タタタッ

藍原さんが急いで扉の先にある階段に駆け込んでいった。

・・・・・・。

俺は・・・・・・どうすればいい・・・?


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