Make your own free website on Tripod.com

特級ッ!難解電哲 【ラピードα】

FM015 最後の忍道 〜Maybe Blue〜

 

何やってんだろ?俺・・・・。

いつの間にか屋上から降りて、東棟に向かっている自分に気が付いた。

俺が行って何になるっていうんだ?

それ以前に、俺は関係ないじゃないか!

・・・・だけど・・・。

・・・・・・・・。

 

『知らないね!』

 

『知るもんか!』

 

『俺に何が出来る?』

 

『静かに暮らしたいんだ。』

 

『オックスフォードに入学して・・・・

 

『・・・・長瀬ちゃん・・・・。』

 

ッ!!

 

何なんだよ!君は!

いつも訳の分からない事ばかり言って・・・・。

そもそも俺達は先日会ったばかりじゃないか!

 

『頭に来る?』

(なれなれしいからか?)

(自分の領域外だからか?)

(正常・・・異常・・・何がその境界線?)

(悲しい・・・不幸せ・・・?)

ちりちりちり

 

!?

 

・・・・・・・。

駄目だッ!!

哲学部の事が気になってしょうがない!

俺は・・・・居ても立っても要られず走り出した。

廊下を走っていると見覚えのある女の子が、友達と会話しているのが見えた。

 

「沙織ちゃん!」

 

大声で俺は彼女を呼びながら、向かって行き、

 

「ッ!?裕くん?ど、どうしたの?」

 

「ごめん!ちょ、ちょっと一緒に来てくれ!」

 

「えっ!?わ、わ、ゆ、裕くん?」

 

『ちょ、ちょっと長瀬くん!?』

 

グイッ!

 

沙織ちゃんの手を強引にとってその場から連れ出してしまった。

ダダダッ

 

「ま、待ってよぉ!裕くん、そ、そんなに引っ張らないでぇ〜!」

 

「ご、ごめん!」

 

パッ

 

「ッ!!わわっ!こ、今度は急に離さないでよぉ〜!!」

 

「うわっ!?」

 

バターン!

 

体勢を崩して今にもこけそうになる沙織ちゃんを

辛うじて庇ったが、二人とも廊下で転んでしまった・・・。

・・・・・・・。

 

「い、いてて・・・。」

 

「だ、大丈夫・・・?裕くん!」

 

なんとか・・・沙織ちゃんを上手く庇えたようだ・・・。

ザワザワ・・・

クスクス・・・

 

『いやだぁ、2年生・・・?昼間から見せつけるわねぇ・・・。』

 

『なんだありゃ?・・・バカップルか?』

 

・・・・かぁぁ・・・・。

パッ

 

「ご、ごめん・・・。」

 

「う・・・うん。」

 

「あ、あのさ、沙織ちゃん!」

 

「哲学部・・・・でしょ?」

 

「ッ!!ど、どうして・・・?」

 

「えへ・・・何となく。」

 

「いや・・・その・・・ちょっと厄介な事になって・・・・。」

 

「うん。・・・知ってるの。さっき生徒会が向かっていったから。」

 

「・・・・・・そうか。」

 

「裕くん・・・・本当にいいの?」

 

「?」

 

「一線を越えちゃったら、もう後戻り出来ないんだよ?」

 

「・・・・べ、別に、俺はただ・・・・

 

スクッ

まだ俺が話し終えないうちに沙織ちゃんは立ち上がり、

にっこりと微笑みながら・・・

 

「じゃぁ、行こっか?」

 

「沙織ちゃん・・・・・あ、ありがとう。」

 

・・・・・・・・・・・。

東棟に着くと俺は一路哲学部の部室へ向かう。

・・・つもりだったのだが。

グイッ!

いきなり沙織ちゃんに腕を引っ張られてしまった。

 

『おわっ!?』

 

『ちょ、ちょっと裕くん!まさか正面から行くの!?』

 

『しょ、正面から行くのって・・・・当たり前だろ?』

 

『だ、ダメだよぉ!多分哲学部の入口付近は、生徒会が封鎖しているよぉ!』

 

『・・・・・・・なにそれ?』

 

『と、兎に角ぅ・・・こっち来て!』

 

コソコソ

俺と沙織ちゃんは何時の間にか忍のような足取りで中庭に出ると、

校舎づたいに中腰で歩いていき、外から哲学部に向かって行った。

幸い東棟の中庭は、数多くの観葉植物が植えられていたので

人目につかずに行けるみたいだ。

コソコソ

・・・・・・ぴたり。

沙織ちゃんの足取りが止まり、こちらに振り返ると

 

『この先が多分、哲学部の部室の窓だよ?』

 

『そうか・・・・沙織ちゃんサンキュ。』

 

『えへへ♪帰りに牛鮭定食おごってね?』

 

『・・・・・・イヒッ。』 (苦笑)

 

・・・・ガラッ

 

『ッ!おや?窓の鍵は開いてるみたいだ・・・ラッキーって言っていいのかな?』

 

俺がこっそりと覗こうとした矢先。

 

「下がりなさいッ!下郎ッ!!」

 

!?

 

ゴツッ

・・・・・びっくりして思わず膝を校舎の壁にぶつけてしまった。

 

『・・・・・・グワッ!』

 

『だ、大丈夫!?』

 

『い・・・いってぇ〜!・・・さっきの怒鳴り声って・・・やっぱり・・・

 

『太田さん・・・・だよねぇ。』

 

そぉ〜〜〜

今度こそ窓と壁の境界線からこっそり中の様子を覗き込むと、

部室の中は険悪なムードで満ち溢れていた。

仁王立ちの太田さん。凛とした姿勢の藍原さん。そして・・・

何故かソファーで横になっている月島さん。

(・・・・なんで?) (汗)

ちなみに3人の表情とかはここからでは逆向きなので見えない。

さらに、この哲学部員3人の手前には6人・・・くらいか?

6〜7人の男女が見えた。

多分・・・あいつらが生徒会の人間だろうな。

 

『太田さん。いい加減諦めなさい。』

 

「勝手に決めてもらっては困るわ。今週末までという条件を

 先に提示したのは貴方達でしょ?」

 

『今日だろうが明日だろうが一緒だぜ!今朝の役員会議で可決されたんだよ!』

 

「ふ、ふざけないで下さいっ!いきなりそんな勝手な変更、納得出来るものですかっ!」

 

『藍原さん。貴方もしつこいわね。』

 

『今日という今日は流石の君も御終いって事さ。』

 

『大人しく学園から出て行きたまえ。』

 

「私達を舐めるのも大概にしなさい。三下。

 

『な、なんですってッ!?』

 

『太田ぁ〜!てめぇ、あまりいい気になるんじゃねーぞ?』

 

「・・・・・・えねるぎぃーが・・・・きれちゃった・・・・。」 (しおしお)

 

・・・・・・・・・。

やれやれ・・・修羅場だな。

 

『ゆ、裕く〜ん。どうするのぉ!』

 

『あいつらが例の生徒会ってやつなの?』

 

『う、うん。私もあまり知ってる訳じゃないけどぉ・・・多分。』

 

『そっか。・・・・あまり品のある連中じゃないな。』

 

『あ、あはは・・・。』

 

とりあえず諍いが一段落するまでは、迂闊に介入しない方がいいな。

俺はもう少し様子を伺う事にした。

 

『はんっ!約束だ条件だうんぬん以前に、そもそもこんな脳みそファイトクラブ

 部員なんて入るわきゃないだろうが!』

 

「ひ、ひどいですっ!そんな事はまだ分からないじゃないですか!」

 

「脳みそファイトは貴方の顔面だとしておいて、部員なら一名入るわよ。

 

『な、なんだとこのアマッ!・・・って何だって?

 

・・・・何だと?

 

「あら、聞こえなかったのブサイク君?入部希望者は、いるわよ。

 

「ッ!?ちょ、ちょっと香奈子ちゃん!!」

 

『・・・・・・・。』

 

『・・・・・あっけ。』

 

し〜ん

 

先程まで喧騒としていた部室が突如静まり返ると・・・・次の瞬間

 

『わ、わははははっ!!!』

 

『アハハハハッ!!』

 

『ぎゃはははっ!』

 

『キャハハハハ!!』

 

生徒会一同大爆笑。

 

「おほほほ。」

 

何故か太田さんも笑っている。

 

『あはは・・・太田さん。何の冗談かしら?』

 

「あら?冗談じゃないわよ。」

 

「か、香奈子ちゃぁ〜〜ん!!」

 

『ククク・・・・・今時いる訳ないだろう?非公認なんだぜ?』

 

「けど事実、昨日説明を受けに来たわよ。

 

・・・・・おい・・・まさか・・・・。

 

『へぇ〜・・・誰だい?その奇特な生徒ってのは?』

 

「うふふ・・・期待の超大型新人ってとこかしらね。彼は。」

 

『彼?へぇ・・・男なんだ。たらしこんだの?』

 

・・・・・・・・・。

 

「あら?私は貴方のような尻軽女じゃないわよ。」

 

『ッ!!じゃあ誰なのよっ!どこの?何て名前よ!』

 

『ちなみにちゃんとここの生徒なんだろうな?変な奇声とかあげないだろうな?

 

「うふふふ・・・・・彼の名前は長瀬裕介2年B組。

 私達と同じクラスよ。彼はそもそも戸塚夜津徒・・・・

 

ガララッ!!

 

「ま、待てやっ!!」

 

『ゆ、祐くーーんッ!!・・・・あちゃぁ〜・・・・。』

 

し〜〜〜〜〜ん

・・・・・・・・・。

やっぱり・・・・・・・素直に授業受けときゃよかったよ・・・・。


See you on the other side