特級ッ!難解電哲 【ラピードα】

FM030 彼女が包帯を巻いた訳 −その4−

 

 

「さ、沙織ちゃん・・・・!?どうしてここへ!?」

 

「えへへ・・・・。どうしてかなぁ〜?裕くん頭良いんだし分かるでしょ?

 

「さ、沙織ちゃ〜ん!」 (汗)

 

驚いた事に、あの沙織ちゃんが・・・・墓石の上に立っていた。

 

「長瀬ちゃん!香奈子ちゃん!御待たせ!」

 

更にその墓石の横では瑠璃子さんがバレーボールを持って

こちらに微笑みかけていた。

瑠璃子さんの足元には『PUMA』(プーマ)じゃなくて

バッタもんの『PUNCH』(プンチ)と書かれたロゴが

プリントされている大きなバックがあった。

 

「くす。おそいわよ瑠璃子!」

 

太田さんが心中ホッとしたような様子で顔を綻ばせる。

 

「い、いまの攻撃は・・・・?」

 

まだ驚き止まない俺が尋ねると、沙織ちゃんはきょとんとし

途端に顔を赤らめながら

 

「攻撃・・・?や、やだ裕くん。今のは私の・・・・

 

「がぁぁ!!」

 

「な、なんだこれは!頭が割れそうだ!」

 

バレーボールを顔面に喰らった誰彼コンビが苦痛に顔を歪ませる!

 

「ぐぅぅぅ!か、会長・・・これは一体!」

        エイエソ
「私達は最強ではなかったのですか!?・・・がぁぁ!!」

 

月島兄は沙織ちゃんと瑠璃子さんの手に持たれたバレーボールを

一瞥した後、軽く舌打ちをし

 

「・・・・チッ。小賢しいマネを・・・!」

 

そう呟くと

ぢりぢりぢりぢりぢり!

のたうち回る誰彼コンビの頭に手をかざし、局部的に毒電波を注入?(汗)

 

「はぁ・・・はぁ・・。」

 

「あ、有難う御座います・・・。」

 

二人からようやく苦悶の表情が消え去る。

 

この未熟者どもが・・・・!

 バレーボールに瑠璃子の電波を纏わせた古典的な攻撃じゃねーか・・・!

 だからてめぇーらはク●ゲーとか言われるんだよ!!

 

「・・・・グ!」

 

「も、申し訳御座いません!」

 

(ボールに電波を・・・?

・・・そうか!そういう事だったのか!・・・・ってそんな事出来るの?(汗)

誰彼コンビは顔に泥をぬられた事に怒ったのか?

すぐに立ち上がりこちらに視線を移すと

ぷちーん。

物凄いの形相で特攻!

 

「この超先生がぁーーー!!」

 

「100円で叩き売るぞコラーーーー!?」

 

ズドドド!

 

「うおッ!?こっちに向かってくるぞ!?」

 

「どいて!裕くん!」

 

・・・・・・・・・ひゅ〜〜。

そして・・・・一人残された月島兄。

 

「こ、こらお前らッ!誰が俺の身を守るんだ!?」

 

「アホか、貴方は・・・。」

 

即座に月島兄を射程距離内に収めた太田さん。

 

「ッ!!しまッ・・・!

 

「今度こそ、永眠させてあげるッ!!」

 

グォォォォ!!

太田さんの拳がうなりをあげる・・・・!

・・・・・・・・・・。

 

「さ、沙織ちゃん逃げるぞ!」

 

「まかせて!・・・・・・・・さぁ、月島さん!」

 

「うん。いくよ!」

 

ポーン。

瑠璃子さんが手にしていたバレーボールを沙織ちゃんの前で

垂直に放り上げる・・・・・。

・・・・まさか?

くいん

沙織ちゃんの体が背中から信じられないくらいに

しなったと思った直後

 

「アタァァァーーーーックッ!!」

 

バシィィィィーーーーーンッ!!

沙織ちゃんのスパイクによって、バレーボールは

物凄い速度で誰彼コンビに襲い掛かる!

ビュンッ!

 

「馬鹿がッ!2度も同じ手を喰らうか!」

 

余裕しゃくしゃくのサカガミが上体を低くして避け様としたが・・・・

クイ・・・・・

なんとバレーボールは途中でその軌道を大きく変えた。

 

「なッ!?」

 

野球でいうフォークボールのように、急激に弧を描いたボールが・・・・

ドバキャッ!

 

「静かなるアフガンッ!?」

 

「サ、サカガミッ!!」

 

・・・どしゃぁ・・・。

 

「わ・・・・わしは・・・

 ・・・・・わしは50年後のお前じゃお前じゃお前じゃ・・・!(謎)」 ガクッ。
                               (↑エコー)    

サカガミ、撃沈。

 

「お、おのれ!貴様ぁ〜!!」

 

依然ミツオカは怯まずにやって来る。

沙織ちゃんは毅然とした態度で一言。

 

「リロードッ!!」

 

「うん!」

 

瑠璃子さんがバッグから取り出していたバレーボールを

再度高く放りあげた。

ポーン。

 

「えりゃぁぁぁーーーッ!!」

 

バシィィィーーーーンッ!!

ドヒュン!!

沙織ちゃんの第2波がミツオカを襲う!

 

「もう、ネタ切れだろ!あぁ?」

 

グィ〜〜ン

大きくバナナシュートのように軌道を変化させ、ミツオカの側頭部を襲うボール。

しかしミツオカはそれを予測しており、上半身を大きく仰け反らすと

ボールは彼の前を横切っていく結果となった。バシィィン!

 

『ククク。次のスパイクまで最低でもあと3秒はかかる

 そして・・・この距離からは俺のスタンド?攻撃の方が遥かに早ぇ!』

 

ズドドドド

 

「ま、まずいッ!沙織ちゃんが攻撃される!」

 

俺はとっさに右手の墓の傍に置いてあった桶を掴むと、

なりふりかまわずミツオカに向かったが・・・・・

 

「もらった!死ねい雑魚が!」

 

ヒュン!

!?

なんだ?

今また何か飛んでいったぞ?

俺が沙織ちゃんを見ると、彼女はニコリと微笑み

何故か、今スパイクを打ったといわんばかりの体勢をしていた・・・・・。

ミツオカの顔色が変わる。

 

「バ、バカな・・・そんな・・・?」

 

ドドドドドド

ミツオカが視線を右に移すと、先ほど目の前をかすめた

ボールに、新たなボールが向かっている・・・!

 

「な、何ィィーーー!!連射だとぉぉーーーッ!!」

 

驚いた事に沙織ちゃんは2度連続でスパイクを打っていたのだ。

そして、1発目が避けられる事を予測して放たれた2発目のボールは

目標を失った1発目のボールの側面にヒット・・・!

 

「跳弾だとぉぉ!?ルパン3●かテメェェーーー!!」

(※注 この間僅か0、7秒)

 

バチィィィン!!

 

2発目のボールに弾かれ、軌道を変えた1発目のボールが

再度逆方向からミツオカを襲う。

 

「ま、まさか俺が・・・負けるのか!?雑魚だったのは・・・もしかして俺の方か?」

 

ドバキャ!

 

 

「SORA 〜心〜!?」

 

・・・・どしゃぁ・・・・。

 

「サ、サカガミ・・・・お前とアイツの例の心中ENDなんだけどさ・・・・・

 ・・・・・・結局・・・・俺は犬死じゃねーのか?(涙)」 ガクッ。

 

ミツオカ、犬死。

しーーーーん。

スタン。

 

「・・・ふぅ。」

 

沙織ちゃんは墓石から降りると溜息を一つ。

俺はとても興奮&感動して沙織ちゃんに駆け寄ると

ぎゅぅぅ!

思わず・・・そのまま抱きしめていた。

 

「す、凄いよ!沙織ちゃん!」

 

「キャ!ゆ、裕くん!?」

 

「沙織ちゃんマジで凄いって!プロのバレーボーラーより上手いよ!」

 

「・・・・・・えへへ。」

 

「いやスッゲー感動したよ、俺!」

 

「ゆ、裕くん・・・だ、駄目だよぉ。みんなが見てるよ・・・・(はあと)。」

 

ぎゅ〜♪

 

・・・・・・・・ぢりりッ!!

 

「ぐわッ!?」

 

突然背中にスタンガンを押し付けられたような衝撃を受けて

思わず飛び上がってしまった。

 

「ほぇ・・・・ど、どうしたの?裕くん?」 (うっとり)

 

びっくりして後ろを振り返ると・・・・

じと〜〜〜〜〜〜〜

 

「はうあッ!?」

 

瑠璃子さんが少し唇を尖らせて俺を睨んでいた。

 

「あ、綾波・・・じゃなかった。(汗) 月島さ・・・・

 

「・・・月島・・・さん??」 ちりちり

 

「い、いや!その!瑠璃子さん。いきなり何するの?」

 

「・・・・・・・じと〜〜〜〜。」

 

「・・・・・あ、あはは。」

 

「・・・・・・長瀬ちゃん。ワタシも・・・頑張ったのに・・・・。」

 

「・・・・・へ?」 (汗)

 

「・・・・・・・ワタシは、誉めてくれないんだ?」

 

「・・・・・・・・あ。」

 

「・・・・・。」 ムス。

 

重い・・・・重い空気が場を包む。

 

「い、いや!そのなんだ?瑠璃子さんも凄いよ!ゴイスーだよ!」

 

「・・・・ほんとう?」

 

「もう、あれもんのこれもんでバリバリっすよ!!」

 

「・・・・そ、そうかな?」 ポッ

 

「流石瑠璃子さんだね!おかげで助かったよ!」

 

「・・・・えへへ。じゃあ・・・長瀬ちゃん。」

 

「うん!何だい!?」

 

「・・・・抱っこ。」

 

「・・・・・は?」 (滝汗)

 

し〜〜〜〜〜ん。

瑠璃子さんは顔を赤らめながら上目づかいで俺を見つめる。

 

「だ、抱っこって・・・・何?」 (タラタラ)

 

「・・・・新城さんだけ・・・ズルイ。」

 

「・・・・・・・・。」 (;´Д`)

 

俺は・・・・一体・・・・何をしてるんだろう?(涙)

戸塚夜津徒高校開校以来の天才児と言われた・・・・

長瀬裕介は・・・・何処へ・・・・?

 

「ふ〜〜ん。」

 

ビクッ!

 

背後からは沙織ちゃんのどこか冷たい声が・・・・

 

「裕くんって、なぁ〜んか月島さんには優しいんだね。」

 

「えぇ!?そ、そんなことないよ!何を根拠に・・・!」

 

べっつに〜。ただ何となくね〜。」 ぷ〜

 

「・・・・ね、長瀬ちゃん。ぎゅッ♪って・・・・。」

 

あぁぁぁぁぁぁぁ!!!

何なんだよ!!この空間はよ!!(号泣)

すげー居た堪れないんですけど!?

・・・・ッ!?

 

「そ、そうだ!太田さんは!?」

 

「・・・・あッ!香奈子ちゃん!」

 

「そういえば、太田さんは・・・!」

 

とっさに機転を利かせた俺の一言で瑠璃子さんも沙織ちゃんも

太田さんと月島兄がいた場所に振り返った。

・・・・やれやれ。一安心♪

 

「か、香奈子ちゃんッ!!」

 

ッ!?

 

なに・・・・!?

只事ではない瑠璃子さんのリアクションに思わず

俺が振り返った先で目に入ったものは・・・・

地面に横たわる太田さんの姿だった。

 

See you on the other side