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鬼兵般家長



DIE13話 百鬼夜行 〜ゲゲゲッ!の、ちーちゃん〜その1

 

・・・・・コッチ・コッチ・コッチ

気が付けば時刻は夜8時をまわっていた。

とうに夕食を済ませた俺は居間でごろりと横になって

ニュース番組をのほほんと見ていた。

・・・どうやら、千鶴さんは今日は残業みたいだな。

年末だから本当に忙しいのだろう。

・・・・・。

テレビではニュースキャスターが淡々とニュースを報じている。

・・・・・・・・・・・で、楓ちゃん・・・・。

・・・・・・・いつの間に俺に膝枕をしてたの?

それと、そこのチビッコ、君も添い寝しないで・・・。

 

「・・・・耕一さん、耳掃除でもしましょうか・・・?」 なでなで

 

「ねぇ、ねぇ、お兄ちゃん、遊鬼汁死ってやっぱ倒産かなぁ?」 ぽてちポリポリ

 

「いや、耳掃除はいいよ・・楓ちゃん。・・・あ、初音ちゃん、俺にもポテチ頂戴。」

 

「うん、いいよ♪チューしてくれたらあげちゃう♪」

 

「・・・・・・初音・・・しばくぞ。」

 

「は、ははは・・・・・。」←渇いた笑い

 

ガラガラッ

カランコローン♪

ピシャッ

 

おや、千鶴さんが帰ってきたみたいだな・・・。

もう少し遅くてもかまわないのに。

・・・・・・・・・・・。

あれ?変だな・・・・いつも「ただいまぁ♪」って声が聞こえてくるんだが・・・・。

 

「なぁ、今、玄関開いた音したよな?」

 

「あれっ?千鶴ねーちゃん帰ってきたんじゃないの?」

 

「・・・・・・・・・帰って来なくてもいいけどね。」

 

トストストス・・・・

渡り廊下から足音が聞こえてきた。

なんだ、やっぱり帰って来てたんじゃないか・・・・。

ようやく居間に千鶴さんが現れたが、何か様子がおかしい・・・・。

 

「・・・・・・ただいま、みんな。遅くなってごめんなさい。」

 

「お、おかえりなさい。千鶴さん。」

 

「千鶴おねーちゃん?」

 

「・・・・・・・にやそ。」

 

・・・・・・・・・・・・・・。

千鶴さんは、なんか暗いというか、落ち込んでるように見えた。

 

「姉ぇ〜、ご飯はぁ〜?」

 

「・・・今日はもういらないわ。」

 

それっきり千鶴さんは何も言わず、自分の部屋にこもってしまった。

俺と楓ちゃんが「?」といった具合に顔を合わせていると

そこに風呂上りの梓が入ってきた。

 

「あれ?姉貴帰ってきたの?」

 

「うん、なんか姉ぇ様子が変だったよ。」

 

「・・・・・・・また何か企んでいるんでしょ?」 ぼそっ

 

「俺はなんか落ち込んでいるように見えたけど・・・・。」

 

「姉貴が落ち込んでたぁ?・・・・う〜ん、なんか会社でポカやらかしたのかな?」

 

「・・・・・・・・・めずらしくご飯いらないだって・・・。」

 

「うそっ!?まぢで?あの美食戦隊が?」

 

「うん、ホントに姉ぇいらないんだって。」

 

「あ、梓・・・なんだ?その美食戦隊って・・・・。」

 

俺達はしばらく、本人がいない居間で色々と勝手に想像して

あーだこーだと物議をかもしていたが・・・。

まぁ、どうでもいいやってのもあるけど、心配っていや心配だよな。

 

「あのさぁ・・・とりあえず俺が様子を見てくるよ。」

 

「「「ダメッ!!」」」

 

「そ、そんな一同口を揃えて反対しなくても・・・。」

 

「耕一一人で姉貴の部屋に行くのは危険過ぎる!」

 

「ま、ただでさえお兄ちゃんは意志薄弱なんだし・・・。」

 

「・・・・・・・・かもしれない。」

 

・・・・・・・・・・。

麗しい姉妹愛を、ありがとう。



俺が呆れ果てていると、2階から扉の開く音がした。

・・・あれ?やっぱ千鶴さん、晩メシを食べるのかな?

再び千鶴さんは居間にやって来た。

・・・・・だが、顔には表情がなく、どことなくよそよそしい雰囲気が漂っていた。

 

「おかえり、姉貴。やっぱメシ食うのかい?」

 

「いいえ、いらないわ。それよりも・・・耕一さん。」

 

「は、はい?何すか?」

 

「明日、私と一緒に鶴来屋に来て頂けませんか?」

 

「へっ?お、俺が鶴来屋に・・・?な、なんで?」

 

「今は詳しい事を御話出来ませんが、明日私が出社する時に同行して下さい。」

 

「は、はぁ。分かりました。御一緒させて頂きます・・・。」

 

「御願いします。・・・・・じゃあ梓、ご飯。

 

「はぁっ!?姉貴、何言ってんの??」

 

「晩御飯、頂戴。」

 

「今さっきいらないって言ったじゃないか・・・。」

 

「急に食べたくなったの!」

 

「・・・はいはい。分かりましたよ。」

 

梓はやれやれといった具合に台所へ向かった。

さて、今日は色んな意味で疲れたな・・・そろそろ俺は寝よう。

 

(つづく!)