愛と幻想のふぁしずむ エピソード2(第14話)
クーヤ・シェイカー ―Vol.4―
「はわわ〜!」 ドタドタ
サクヤが耳をぴょこぴょこしながら困惑した表情で渡り廊下を走り回っていた。
それを見た、ヒエンが声をかける。
「ん?サクヤ・・・・?どうしたんだ?そんなに慌てて?」
「あっ!おにい・・・じゃなくて、左大将様ッ!」
「サクヤ・・・いいよ。執政の場以外では普通に呼んでくれ。」
ヒエンが苦笑しながらサクヤの肩にポンッと手を置く。
「あ・・・う、うん。お兄ちゃん。」
サクヤは照れてるような、はにかんだ表情を浮かべる。
「で、どうしたんだい?」
「あ・・・!そ、それが・・・クーヤ様が私に黙って皇都に行っちゃったんですぅ!」
「えぇッ!?・・・ま、またか・・・・。」 (汗)
「あうぅ〜、どうしましょう!クーヤ様にもしもの事があったらぁ〜!」
「困った御方だ・・・・。御爺様がまだ帰っていないのが幸いと言うべきか・・・。」
ワイワイガヤガヤ・・・・
大國クンネカムンに夜が来る。
皇都は今日も相変らず人・人・人だらけだ。
時々余は執政の気晴らしに、こうして皇都をこっそり散策しているのだ。
いつもはサクヤもおろおろしながらついて来ていたのだが、
今日の余は何だかアンニュイだったので、黙って出てきてしまった。
・・・今頃サクヤは慌てているだろうな・・・。
余は悪い事をしたな。と苦笑しながらキャヴキ通りと呼ばれる
繁華街の大通を歩いていた。
『ねぇ!ねぇ!パパ〜!アヴ・カムゥのぷらもでる買ってよ〜!』
『ハハハ。しょうがないなぁ・・・じゃぁ良い子にするなら買ってあげよう。』
『ホント〜!うん♪約束する〜!』
『もう・・・貴方ったらホント甘いんだから・・・ふふふ。』
目の前で家族連れが、楽しそうに話しているのを
余は何時の間にか羨望の目で眺めていた・・・・。
そんな余の隣を、仲睦まじい恋人同士が腕を組んで通り過ぎる。
『今日は何食べようか?』
『あ、あたし今日はオンカミヤムカイ料理が食べたいなぁ♪』
『えぇッ!?た、高いよ〜!』
『嘘だよ♪ティルと一緒なら何でもいいんだよ。』
『て、照れる事言うなよぉ♪』
『アハハ!』
・・・・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・・みんな・・・楽しそうだな・・・。
・・・・・・いいな・・・・。
余は・・・クンネカムンの皇。本来、身勝手な行動は許されない。
余の行動一つ一つが逐一この國の情勢に反映する。
「・・・・・今日は・・・冷えるな・・・。」
急に孤独感に襲われた・・・。
みんな余を皇としてしか見てくれない・・・・。
誰も・・・余をアムルリネウルカ・クーヤという一人の女の子として見てくれない・・・。
街の中心地にある『オンヴィタイカヤンの木』と呼ばれる大木の下で腰を降ろして
しばらく道行く人々をぼぉっと眺めていた。
ワイワイ
ガヤガヤ
ふと視線を移すと、建物の影で恋人が抱擁し、口付けを交わしていた。
・・・あ・・。
何だか余の方が恥ずかしくなったが、目をそらす事が出来ず眺めてしまった。
「・・・恋人・・・か・・・。」
余には縁の無い事だな・・・・。
・・・・・・・。
やはり・・・楽しいんだろうなぁ・・・・。
好きな人と・・・この街を歩いたら・・・・また違うんだろうなぁ・・・・。
ッ!!
いかんいかん!余は何を考えているんだッ!!
頭を振るとポカリッと自分で軽く頭を小突いた。
・・・・この者たちの一人一人の幸せを守るのが余の務め・・・・。
余ともあろう者が、何を下らない事をッ!
・・・・・・・・本当に下らないの?
・・・・だけど・・・余は・・・余は一体どうなるのだ?
物心ついた時から、皇として皆の羨望を一身に受け、厳しい作法や幾多の訓練を受けてきた。
こうして街中を走り回っている子供達のように、遊ばせてもらえなかった。
・・・・友達と、呼べるものなど・・・・。
・・・・ん?
ふと目の前の店に人形が飾られてあった。
不思議な事にその店は雑貨を扱った店のようだが、何故か人形はその一体しか置いていない。
「・・・・。」
余は立ち上がると、その人形の前に歩み寄った。
「・・・・ぷっ。不細工な人形だな。」
ぶっきらぼうな表情のギウサの人形。
何だか文句でも言いたそうな表情で、余を見つめてくる。
「はいはい♪いらっしゃいませ〜♪今ならお安くしますよ〜♪」
その店の主と思われる男が出てきて、ニコニコと話し掛けてきた。
「・・・・・・。」
「あ、その宝石なんか如何でしょうか?最近流行ってて、人気商品なんですよ?
あとそこにある3つだけとなっておりますので、今がチャンスで御座います〜♪」
「・・・・この人形は?何故これ1体しかないのだ?」
「は?・・・あ、あはは・・・その人形で御座いますか?」
男は余が人形の話題を振ると苦笑しながら人形の頭をポンポンと叩いた。
「この人形ですか・・・、いやぁ・・・最近の商戦の為に、実は先日まで沢山人形は仕入れてたのですが、
御覧の通り、この人形・・・可愛くないしょう?だからすっかり売れ残りまして・・・ハハハ。」
そう言いながら、ふと主は寂しそうな表情を浮かべた。
「こいつは、もう骨董品とも呼べる代物でしてね・・・クンネカムン建國当初、
当時、戦で退廃した國土の中で、自分の孫に玩具を与えてあげたいという老婆が作ったというのが
由来でしてね・・・。一時はそれなりに売上もあったのですが・・・、
最近は、やれ『アヴ・カムゥ・ハイグレードプラモ』やら、『クーヤたんハァハァセット』
とかにしか子供の興味が行かなくて・・・。」
「何だ・・・それは?」 (汗)
「はい?」
「いや・・・その『ク−ヤたんハァハァセット』と言うのは?」
「・・・・き、気にしないで下さい。」
「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「そうなのか・・・・。売れ残りなのか。」
「はい。既にもうこいつも生産中止になってしまいましてねぇ・・・。」
人形の頭をワシワシと撫でながら男はそう答えた。
妙に余の心を掴んで離さない人形・・・・そうか、お前も余と同じでひとりぼっちか。
「主、これをくれぬか?」
「えッ!?こ、こいつをですか?」
「あぁ。このままで構わぬ。支払いはクァンド(※貴族が使用する小切手みたいなもの)でよいか?」
「は・・・はぁ!有難う御座います♪」
余は懐からクァンドを取り出すと、ペンですらすらと金額を書き込んだ。
「・・・これくらいでいいか?」
余が差し出したクァンドを見て、男が呆然とした。
「ん?どうした、足りぬか?」
「た・た・た・・・足りないも何も・・・!こ、こんな沢山いりませんよ?」
「そ、そうか。では・・・これで。」
「いやいや!これでも高貨過ぎますッ・・・御客さん、他國の人間・・・な訳ないですよね。
ハハハ・・・、もしかして皇都は初めてですか?」
男は余の耳を見て、シャクコポルの人間だと分かると苦笑しながらそう言った。
・・・も、もしかして余は、田舎貴族に思われたのか?(汗)
結局余は、男に言われた通りの金額をクァンドに書き込むと、人形を手に上機嫌で店を後にした。
「・・・・・はは・・・・・。ご、豪快なお嬢さんだったな・・・。」
苦笑しながら、右手に持っていたクァンドに書き込まれた名前を見て主は血相を変えた。
「・・・・へッ!?・・・・ア、アムルリネウルカ・・・・クーヤ・・・・!?」 (滝汗)
〜〜♪〜〜〜♪
ふふふ、しかし本当に不細工よのう、お主。
余はニコニコしながらその人形を抱きかかえて歩く。
『クスクス・・・やだぁ・・・なに〜?あの人形ぉ?』
『ホントだ・・・・変な人形・・・。』
『お、おぃ・・・あの子、バリ可愛くね〜?』
『ホントだ・・・!でも、なんかヤバクない?』 (汗)
『う〜ん、あの歳で人形持ってニコニコしてるからなぁ・・・。』
余は中心地よりも少し南にある大通り公園のベンチに腰を降ろした。
「・・・・・ううむ。そろそろお腹がすいてきたなぁ・・。」
ふと、夜の夜景を眺めながら・・・理由は分からぬがふと思い出した。
・・・・ハクオロに初めて出合った頃の事を。
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
「・・・トゥスクル?」
キョトンとしながら呟く余に、ゲンジマルが話を続ける。
「はい・・・先日起きたケナシコウルペの内乱にて、ケナシコウルペ皇は自害され
新たにトゥスクルという國が建國された模様で御座います。」
「ふん・・・ケナシコウルペ皇というのは悪い噂ばかり飛び交っておったからな、
そろそろ内乱が起きても不思議ではないと思っていたぞ。
それで、新しい皇はどのようなものなのだ?」
「それがハクオロというものでして・・・
「ハクオロ(白皇)?・・・名前だけはなかなか立派だな。
で、どのような人物なのだ?」
「鉄の作り方や、戦術、執政に至るまで相当熟練したものだそうです。
・・・が、相当の変り者だそうです。」
「変わり者とは?」
「自ら贅を嫌い、政事を解放し、民の商業を自由化したとの事で御座いますが・・・
「素晴らしいではないか。それは中々出来るものではないぞ?」
「その反面、かなりの好きものらしく・・・。また、1日の大半はぷりんを食べているそうです。」
「・・・・お、面白い者だな・・・。」
「まぁ・・・・その・・・色々変な噂も耐えませぬ故・・・・。」
「ゲンジマル。」
「は。」
「その者に会えるよう、すぐに取り計らえ。」
「ハッ!?」
「余はその者に興味が湧いた。」
「し、しかしッ・・・聖上、その者は無類の女好き・・・
「これも外交の内だ。頼んだぞ?ついでに間者を数人送らせて様子を見てくれまいか?」
「はぁ・・・・。」
・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
−困惑のトゥスクル−
ぶっす〜。
つーん。
険悪なムードの私とエルルゥを見て、おずおずとオボロがベナウィに訊ねる。
「な、なぁ・・・・兄者とねーさん・・・・ふ、2人とも一体どうしたんだ?」
「放っておきなさい・・・しょうもない事で喧嘩してるんですから・・・。」
「は・・!?喧嘩ぁ〜!?何でまた・・・。」
「・・・・エルルゥ殿が、聖上のぷりんを黙って捨てたのが原因です。」
「・・・・な、なんじゃそりゃッ!?」 (汗)
ずっこけるオボロを尻目に、まろとエルルゥは水面下の戦いを繰り広げていた。
「まろが・・・まろがせっかく楽しみにしてたぷりんをどうして捨てるかなぁ・・・?」
「そんな事言っても、あんな賞味期限が切れたぷりん、捨てない方がおかしいです。」
「賞味期限と言っても、まだ2日しか経ってないじゃないか・・・!」
「だから謝ってるじゃないですかッ!!」 バンッ!
「ひっ!?ぼ、暴力で訴えるでおじゃるか!?」
「わ、私がそんな事するわけないじゃないですかッ!!」 ドカッ!
「してるでOJALッ!!」
それを眺めてオボロが呆れ果てる。
「・・・・・・。」
「・・・・・情けない。」
ベナウィが眉間にシワを寄せてそう呟いた。
その様子を2人の何者かが草陰から眺めていた。
『・・・あれが・・・トゥスクル皇のハクオロ?』 (汗)
『そ、そうみたいだな・・・。』
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
「あるじ様ぁ〜♪」 ごろにゃん♪
「おぉ〜、カルラたんでおじゃるか?」
「うふふ・・・今夜は寝かせませんわよぉ?」
「おっほっほ♪愛いヤツじゃのぉ〜♪」
「聖上ぉ〜♪」 ぽわわ〜ん♪
「おぉ〜、トウカたんでおじゃるか?」
「えへへ・・・今夜は寝かせませんよ?」
「おっほっほ♪愛いヤツじゃのぉ〜♪」
「あら、トウカさんは今日は見回りじゃなくって?」 にっこり
「そういうカルラも今日は歩兵衆の訓練を任されてるのでは?」 つられてにっこり
ゴゴゴゴゴ
「おっほっほ・・・・・って、あれ?」 (汗)
「あるじ様の御相手は、私がいたしますから、貴方は用済みでしてよ?」
「ほざくな。貴殿こそ、とっとと酒倉が呼んでいるのではないか?」
「あ、あのぉ〜、御二人ともまろを挟んでの・・・・喧嘩は・・・・。」
「消えなさいッ!!」 グォーッ!
「立ち去れッ!!」 クケェーッ!
ドカッ!
バキッ!
「死んだでおじゃるッ!?」
「あ、あるじ様ッ!?」
「せ、聖上ッ!!」
『・・・・・本当〜に、あれがトゥスクル皇のハクオロか?』
『ま、間違いないはずなんだが・・・・。』
・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
「兄者ぁ〜?ちょっといいかぁ〜?・・・って、
「エルルゥ・・・さっきはごめんな?」
「いいえ・・・わ、わたしこそ、ぶっちゃって御免なさい。」
いちゃいちゃ(はあと)
「もう仲直りしてる・・・・。」 (汗)
愕然とするオボロを尻目に・・・・。
「まろは食べるぷりんよりも・・・エルルゥのぷりんの方が・・・大好きでおじゃるよ・・・。」
もみもみ♪
「あ・・・やん♪ハクオロさんったら・・・ダメですよぉ〜、こんなところで・・・!」
「おっほっほ♪良いではないか、良いではないか♪」
「本日の天気予報です♪」
!?
ハクオロの背後にウルトリィがにっこりとしながら仁王立ち。
「ウ、ウルトさんッ!?」
「ひっ!?ウ、ウルト・・・?ご、御機嫌うるわしゅう・・・・。」
「トゥスクル中部の天気は、午前中から午後にかけては晴れ。
皇都、特にハクオロの上には落雷・ところにより暴風雨となるでしょう♪」
ゴゴゴゴゴゴゴ
ハクオロの頭上にだけ、雷雲が立ち込める・・・・。
「ま、待てッ!!」
ピシャーーーーンッ!!
落雷。
バシャーーーーッ
豪雨。
ビュ〜〜〜〜〜!!
暴風。
「ほんとに死んだでおじゃるッ!!」
ボロ雑巾の様に飛んで逝くハクオロ。
「ハ、ハクオロさぁ〜んッ!?」 (汗)
それを追いかけていくエルルゥ。
「・・・・・すげぇ・・・。」
呆然を眺めるオボロ。
「・・・・・情けない。」
眉間にシワをよせ、呟くベナウィ・・・。
『・・・・・・。』
『・・・・・・。』
『『・・・・・ダメじゃん。』』 (;´Д`)
『どうする・・・?』
『もういい・・・アホらしいから帰るぞ。』
そう言い残すと影はその場から気配を消した・・・・。
・・・・・・・・・・。
ゴンゴロゴロ〜〜♪ ←転がるハクオロ
「・・・・・・・・・・。」
「だ、大丈夫ですかぁ!ハクオロさん!」
「おーい、兄者ー?生きてるかぁ〜?」
ガバッ!
「ウ・ウ・ウ・ウルトッ!て、手加減しろと言ったでおじゃろうが!!」
「あら?手加減しましたけど・・・何か?」 にっこり
「いえ・・・・左様で御座いますか・・・・。」 (涙)
「クックック、災難だったな。兄者。」
「わ、笑い事じゃないぞ!・・・こら、ベナウィも笑うなッ!!」
「ククク・・・・も、申し訳御座いま・・・ククク・・・。」
「あらあら・・・派手にやられましたわね、あるじ様。」
「カルラ・・・・さっきは結構本気でまろを殴ってなかったか?」
「あら?私が本気で殴ったらあるじ様が死んでしまいますわよ♪」
「聖上ッ、先程は申し訳御座いませんでした!」
「ったく・・・ほんとにもう・・・・。で、ベナウィ、間者はどうだ?」
「はい、もう大丈夫です。今夜中にはトゥスクルを出國するでしょうね。
・・・・しかし、宜しいんですか?あのまま帰して。
今からでも命令して下されば、すぐにでも捕縛にかかりますが・・・。」
「放っておけ。下手にクンネカムンを刺激する方が危険だ。
これで、まろは『バカ皇』という認識が向こうに伝わるし、
当分はあちらさんにも内乱で國を滅ぼした危険人物という扱いをされる事はないだろう。」
「・・・・御心のままに。」 にこり
「それにしても・・・・・。」 じ〜
「な、なんですか?ハクオロさん・・・?」
「エルルゥ・・・・胸な・・・
ガブッ。
「ギャーースッ!!」
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
−クンネカムン−
「聖上、トゥスクルに送った間者が無事帰ってきました。」
「御苦労だった!して・・・ハクオロという者はどうだった?」
『は・・・・はぁ・・・・。』
『そ、それが・・・・・・。』
「どうした?聖上の御前ではあるが、見た事を正直に申してみよ。」
『ハクオロなる皇は・・・品性下劣極まりなく、噂に違わぬ女好きであります。』
『何故かのような者が皇になれたのか、全く持って理解出来ませぬ!』
「・・・・・・。」 ぽかーん
「・・・・・・。」 (汗)
『以上が私達が見てきた事実で御座います。』
「・・・・そうか・・・もうよい、ゆっくりと休んでくれ。」
『ハッ!失礼致します。』
間者2人は立ち上がると、早々にその場を立ち去った。
・・・・その立ち去る瞬間、ゲンジマルは2人の背中を見て
一瞬顔色を変えた。
「・・・・どうした?ゲンジマル?」
「・・・・・・クックックック。」
「?」
「聖上・・・どうやらわれわれは一杯食わされたようです。」
「何?」
「先程の間者達の背中に・・・・本当に小さな文字ですが、落書きが施されてましたよ。」
「えッ!?」
「多分、彼らも全く気付いていないでしょうな・・・・ククク・・・。
クーヤ様、ハクオロという人物、なかなか侮れない者かも知れませぬぞ。」
「・・・・・そうか。で、何と書かれていたのだ?」
「・・・・・・・え?」
「だから・・・何と書かれていたのだ?」
「いや・・・それは・・・・。」
「何を勿体つけておる!気になるではないか!?申せ!」
「・・・・う、うんこちんちん。」
「は?」 (汗)
「ですから・・・『うんこちんちん』と・・・『ちょっとだけよ』と書かれていたで御座います。」
そう言うとゲンジマルは若干顔を赤らませ気まずそうな表情をしながら咳払いをした。
余のとなりではサクヤが、向こう側ではヒエンが笑うのを懸命に堪えていた。
面白い・・・・!ハクオロという男にますます会いたくなったぞ!
次回予告
BGM 北斗の拳の次回予告(千葉繁 調に)
ついに合い間見える男女。
あの日あの時あの場所で君に会えなかったら・・・
僕らはいつまでも、見知らぬ二人の・・・まま。
疾走するゲンジマル、胸躍らせるクーヤ。
そして、今、クーヤの瞳に涙が流れる!
次回クーヤ・シェイカー
「さらば南斗の姫君!天帝白皇、皇都に堕つ!」
お前達に、今日を生きる資格は無い・・・。