驚きつつもニヤニヤを隠せないハクオロ。
既に気分はおさわりパブだ。
そんな彼を膝枕に、謎の美女はスヤスヤと寝息を立てている。
「ハクオロ様ッ!いつまで抱きかかえてるんですかッ!」 アオーン
気に食わねぇんだ・・・・気に食わねぇんだよ。と言わんばかりにユズハが咆哮。
ボクンッ パキィッ ペキャッ♪
彼女が激昂する度に、オボロの右半身から不気味な鈍い音が聞こえてくる。
既に肩甲骨までの関節が全て外されてしまったらしく、彼の腕はエキセントリックに湾曲していた。
「あ、あのぉ〜ユズハちゃん?そろそろポキの腕を放してほしいんですが・・・・」 カクカク
「・・・・・・・・」 ギロッ
「ヒッ・・・な、何でもないっスッ!!」 鬱ッ!
鬱で氏にそうなオボロの対面で、今まで呆然と事を眺めていたカミュが、ハッと我に返り慌て始める。
「お、おじさま!それよりもアルちゃんは何処にい・・・
「待った、カミュ・・・!」
カミュの言葉を遮ったハクオロは、謎の女性を食い入るように見つめていた。
サイズが合ってないのだろうか?ピチピチの服に、胸元からはみ出さんばかりの豊満な乳房。
甘えん坊の子供みたいに安心しきった寝顔を凝視した後、ハクオロは乾いた笑みを浮かべる。
「・・・・・待ってくれ、こりゃ一体何の冗談だ・・・・」
「うぅ〜ん・・・・」
うるさいなぁ。と言いたげな表情で女性が目覚める。
ムニャムニャと眠い目を擦りながら周囲を見回しきょとんとした後、ハクオロに向かって口を開いた。
「おと〜さん、もうゲーム終わったの?」
愛と幻想のふぁしずむ
エピソード3(第23話) 逆襲の殺ァ - Vol.3 -
し〜〜〜ん。
カッポーン ←鹿威しの音
皆が奈良公園の鹿のような顔をして、自分を凝視している事に気付くと、アルルゥは首を傾げる。
「え・・・・なになに?どうしたの?みんな面白い顔してるけど・・・・わッ!?」
「危ないッ!」
立ち上がろうとしたところ、成長した体のせいでバランスを崩し倒れそうになるアルルゥ。
慌ててハクオロが抱きとめた。
むにゅ♪
チモキイイ触感。。。。
トレース・オン
「ッ!?」
「おわーッ!す、すまない!」
娘?の胸を鷲掴みしてしまい狼狽するハクオロ。
アルルゥはようやく体の異変に気付いたのか、胸を抱えて呆然と自分の体を見下ろす。
「・・・わ、わわッ!」
やがて泣きそうな顔でハクオロにすがりついた。
「お、おとーさん!」
「いいかい、アルルゥ、落ち着んだ・・・!」
「おねえちゃんよりおっぱい大きくなっちゃった;;」
ズルゥッw
「オボローッ!これは一体どういう事だ!」
ひっしとしがみ付くアルルゥを振り回してハクオロが怒鳴る。
「兄者、これはおそ「おそらく亜苦死図の力です」
・・・・・(´_`) ←オボロ
「はぁ!?」
理解しかねているハクオロに、ユズハは背筋を伸ばして説明を続けた。
「先程ハクオロ様はウィツァルネミテアカードをお引きになられたでしょう?」
「ん?あぁ、さっきのカードか」
とこしえのうたをきけ
「↑あれは最高神ウィツァルネミテアの御言葉を綴った・・・つまりネ申の声と申しましょうか」
そこでコホンと咳払い。
「あのカードを引いた時点でプレイヤーはそのイベントに絶対的に従う事にな
「ちょっとマテwwwwwwwwww」
脱力したハクオロが湯のみを床に叩きつける。
「つまりは何か!?今みたいにカードを引くと天変地異が起こるのでぃすか!?」
「・・・・・ポッ」
「赤面して誤魔化すなッ!」
「・・・・お米券進t
「いらんッ!wwwww」
「・・・・・・・・・・」
「これでは本当に呪物ではないか!今すぐ止めよう。何かあっては笑えないぞ」
ハクオロがユズハの両肩に手においてガクガクと揺するが、ユズハは無言。
「・・・・・・・・・・」
「な?ユズハ、約束破った仕返しにしてはちとやり過ぎじゃないか?」
「・・・・・・・です」
「え?何だって?」
「・・・・・不可能です」
そう言いきったユズハはにっこり微笑む。
「い、いんぽっすぃぶる(不可能)だと?」 (汗
「はい♪一度起動した亜苦死図は地球に衝突するまで止まりません」 にっこり
「お〜〜〜い!」 (滝汗
不気味なくらい清々しい表情を浮かべ、クスクスと笑うユズハ。
ここまでクルと化生の類に見えてきた・・・・。
「さぁ、ハクオロ様。続行しましょう」 クスクス
「死国ッ!!」 (号泣
プラトーンの構えを取るハクオロ。
オドオドとカミュがアルルゥの前に立つと、マジマジとアルルゥを見つめ始めた。
「・・・・・本当に、アルちゃんよね?」
「む〜?かみち〜が小っさい・・・・」
ほとんどウルトと背丈が変わらなくなったアルルゥ。
まだ成長段階のカミュと比べると、かなりの身長差があった。
「なんか・・・・御姉様みたいwww」
「ッ!・・・・〜♪」
女の子なら誰でも大人の女性に憧れるものである。
気分を良くしたアルルゥがニマニマと顔を綻ばせて軽くステップを踏んだ。
そんな姿をポカーンと眺めるオボロ。
床に届きそうなほど長く、黒青玉のような美しい髪。
スラリとした体躯に、豊満な胸。そして、まだあどけなさが残る整った顔立ち。
トゥスクル広しと言えども、これほどの器量を持った女性はそうはいないだろう。
「・・・・・姉より美人じゃねーか」 惚けー ←問題発言
「・・・・兄様・・・・」 (ワナワナ
リバースゴリースペシャルボム 【妹の】
「キテハーッ!?」
ユズハのベルウッドスペシャルコンボが炸裂。。。
オボロは泡を吹くと、白目をむいて痙攣した。
「さぁ、続けましょう」
ファサッと自分の髪を手で梳くと、ユズハはサイコロを手にした。
「コホン・・・アルルゥ、ちょっと背中に張り付くのは今は止めてくれないか?」
「え〜?ヤだ〜。この格好寒いもん・・・」
「いや・・・その、あまり引っ付かれるとだね・・・」
「おと〜さんの背中あったかい(*´Д`*)」
「ゴホンッ・・・なんというか・・・ゲフンゲフンッ!む、胸の感触がだね・・・・」
「うわ・・・おじさまサイテーw娘に興奮してるwww」 (゚皿゚;)
「やかましいッ!」
【詠美ちゃん様の番ですよ】 チャリーン
「・・・・・・・・・で、これ誰?」
シケた顔をしてカミュが毒づく。
【お前だよ、パチもの】
半分ヤケクソでカミュがサイコロを振った。
コンコロロ・・・・。
サイコロの目は3。
ハクオロ同様人型の駒が独りでに動き出す。
し〜〜〜ん。
「あれ?w」
升の目に止まった後何事も起こらず。
「・・・・・ホッ」
【おしゃれ関係】
!?
突如浮かび上がる文字に戦慄が走る。
「ヒィッ!なにこれ?w」
「カ、カミュッ!その、髪の毛ッ!」
ハクロオの指摘でカミュが慌てて鏡の覗いてみると、髪の毛が緑に・・・。
「嫌ぁぁぁぁ〜〜〜wwww」
とうとう詠美ちゃん様になってしまったカミュ。パチモノの出来上がりである。
「チョームカツク、ムカツクゥーッ!!」
貧弱貧弱WRYYYと叫びながらゴロゴロと床をのた打ち回る。
そんなカミュを放置して、今度はユズハがサイコロを振った。
コンコロコロ・・・・
出た数字は6。
「お!やったなユズハ。首位独走だぜ」
「ウフフ・・・兄様。ユズハは勝ちます」
「なぁ、ところで聞いてなかったんだが。この勝負、結局何を勝負するんだ?」
「あら?私、ハクオロ様にまだその部分を説明していませんでしたかしら。ウフフ」
そう言ってユズハが指し示す亜苦死図の中央を覗いてみると、
【ご〜〜〜る】と書かれた金色の升目があった。
「ここに最初に到達したほうが勝者です」
「ぬ?つまりは一番にあがった人間が勝者・・・・ってまてよ。
私やユズハ以外の人間が勝ったらどうなるのだ?」
「クスクス・・・・嫌だわハクオロ様」
「?」
「私が勝つに決まってますから。これは世界の定説なんですよ」
「ゾ〜〜〜〜」
目を細めて断言するユズハを見て、背中にひやっとしたものが流れる。
「この勝負・・・このまま続投すると大変な事が起こる悪寒が・・・」
「クスクス。ご心配無用ですよ。ハクオロ様」
「な、何故そう言い切れるのだ?」
「この戦いの勝者は、【世界を革命する力】を得られるのですから」
「しょ、少女革命ディスカッ!?」
パララパッパッパ〜!
大作RPGのレベルアップの音が聞こえた・・・・。
!?
ユズハの止まったマスが金色に輝き、やがて浮かび上がる文字。
【コスモジェネシス発動!50マス進む】
「は?」
目が点になるハクオロをよそに、ユズハの駒はものすごいスピードでゴールに向かってバクシンガー。
50マス進むって、どう見てもマスは全部併せて100もいかない。
「ま、待ったらんかいッ!!」 (゚Д゚;)
ハクオロは慌てて立ち上がろうとして足が縺らせながら、異議アリッ!と糾弾する。
「宗方コーチッ!私、私やりましたッ!」
「よくやったな・・・岡ッ!!」
そんな彼を無視して、別のキャラクターになりきる馬鹿兄妹ふたり。
ユズハ 「わたし、頑張ったよね。もう、ゴールしても、いいよね……」
ハクオロ 「あ、あかん! 観金令、ゴールなんて…していいわけあらへん!」
ユズハ 「ゴ、ゴ――――ルッ!」 まだだけど
ハクオロ 「み、観金令ぅぅーーーーッ!wwwww」
ユズハ、ゴールまで@10マス。。。。。。。
余りにも早過ぎる展開についていけず、カミュが障子を破りながら叫んだ。
「歯なしにならねぇ――――――ッ!!」
・・・・。
・・・・・・・・・。
「オボロッ!オボロはいませんかッ!?」
険しい表情のベナウィがドカドカと荒々しく皇殿内を突き進む。
「あら?ベナウィさん」
丁度そこへ渡り廊下の先から夕飯のお鍋を抱えるエルルゥがやって来た。
「エルルゥ殿ッ」
「きゃっ、ど、どうしたんですか?」
鬼気迫る顔でエルルゥの両肩を掴むと、ガクガクと揺するベナウィ。
「お、落ち着いてください〜何があったんですか?」
「オボロの馬鹿を見ませんでしたかッ!?」
「オボロさんですか?・・・・えっと・・・そういえば昼食以降見かけてないような・・・・」
「なんですって・・・・昼食後から・・・?」
そんな馬鹿なと言いたげなベナウィを見て、エルルゥも記憶を頼りに話を続ける。
「あ、でも。皇殿から外へは出てないはずです。多分、何処かにいらっしゃるんじゃないでしょうか?」
「そうですか・・・・兵舎にも奴の部屋にもいなかったとなると、あとはユズハの部屋しかないですか・・・」
(・・・・正直入りたくないんですよね・・・あそこは)ボソリ
誰にも聞き取れないほどの声でベナウィがボソリと呟くと、
何かを思い出したエルルゥが「あ」と声を漏らした。
「そういえば、ハクオロさんも午後から全然見かけてません・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
ドスドスドスッ!
「ベ、ベナウィさん、待って下さい!」
「・・・・・・・・・(これは不味い事になりましたね」 (滝汗
「オボロさんを探しているのと、ハクオロさんがいなくなったのと関係あるんですよね!?」
「取りあえずユズハの部屋へ急ぎましょう!事情は後でゆっくりと・・・」
ガラッ!
「聖上ッ!」
ベナウィが声を張り上げ、勢い良く部屋へ入り込むや否や・・・・
夢の中 恋をして
「うおーい、これはやばいでおじゃるッ」(版権的に・・・
カッ!
「な―ッ!?これ・・・は・・・・・!!」
ベナウィの体が光に包まれる!
「げッ!ベナウィ!?」
グォンッ!
聞いた事もないような異音と共にベナウィの姿が一瞬大きく歪んだ後、消滅した。
ひゅるりら〜・・・。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「あら?」
「今ベナウィのヤツいなかった?」
「・・・・・・あ〜あ、消えちゃったw」
し〜〜ん。
「ベ、ベベベ、ベナウィさんッ!?」
目の前にいたベナウィが忽然と消えて半狂乱になるエルルゥ。
「ちょっと、今ベナウィさんが・・・!」
あわわ。と皆に今の見た見た!?とばかりに呼びかけるが、みな視線を合わせようとしない。
「な、なんでみんな目を逸らすんですかー!?」 (汗
「まぁ・・・その、なんだ、エルルゥ落ち着いてくれ・・・」
ハッ!と自分の真正面に座っていたハクオロを見ると、見知らぬ女性が背後から絡みついているではないか。
瞬く間にエルルゥの表情が冷たいものになった。
「・・・・ハクオロさん、どなたですか?その女性(ひと)」
「え?誰だって?」
状況に気付かないハクオロとアルルゥが周囲を見回す。
「・・・・・・・・・・」 ゴゴゴゴ
「あ、あの・・・エルルゥ?」
「なんですか?」
「何で怒ってるの?w」
「怒ってる?・・・私、別に怒ってませんけど?」
にっこりと微笑むエルルゥ。その表情に物凄い恐怖を感じるハクオロ。
「いや・・・・怒ってるだろ?」 (汗
「怒ってませんけど?・・・で、その抱きついてる綺麗な女性(ひと)は何処の何方ですか?」
「―ハッ!お、おい!エルルゥ。勘違いするなよ?!」
「勘違い?何の事ですか?^^」 ツカツカ
ゆっくりとハクオロに歩み寄るエルルゥ。
「おと〜さん・・・」 (何かやばくない?w
「だ、だから、この子はだな!」 (汗
「お父さん・・・。へぇ・・・お父さん。パパですか^^万券握らせてGoですか^^」
「何訳分からん事言ってるんだw気付かないのか?アルルゥだよ!この子はアルルゥ!」
「・・・・・・・・・・・」
「話せば長くなるが、アルルゥだよ!わ、分かるだろ?姉妹なんだから^^;」
「・・・・・アルルゥ・・・ですか」
「もしかして、信じてない?w」
「もっとまともな嘘つきなさいよ!」舐めとんのか!
ドバキャーッ!!
「SchoolDaysッ!?」
コークスクリューブロー炸裂。。。。
「つか、マジでベナウィさん何処に消えたんだろ・・・w」 どこからともなくスケブにサイン求められるし・・・orz
―軍事大國クンネカムン―
ポロロ〜ン♪
★★★罪と罰★★★ 作詞・作曲 ハウエンクァ
世界〜世界〜だろ?フツーは
言葉(ことのは)はいらねーだろ?あれは
あれ絶対地雷女だろ?でも地雷女なら踏んでみたいな
だってさ、刺されそうじゃん、ゾクゾクしてこないかい?
そんな俺は罪な漢
体験版欲しさにテックなジャイアン買った俺は負け組
Your Item is mine.My Item is mine.
あぁ・・・誰も悪くないのさ
悪いのは全部俺
蔵等の姉妹丼夢見た俺は唯の間抜けだったのさ
そうさ、春原が言った事が真理っすよね!
Hey,Cina!You're FANTASTIC NINJA!
ギターを流し弾きしながら、ハウエンクァが長い髪をかきあげる。
「うーん、最後のフレーズがイマイチしっくりと来ないねぇ」 ポロロ〜ン
「・・・・・・そこはCマイナーの方がいいですよ」
「おぉ。そっかそっかサンキューベイベー・・・・・・・・・で、あんた何でこんなところにいるの?」
「・・・・・・私が聞きたいです」
つづく
この物語はフィクションであり
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